【暮らしのインテリア】私たちだけの絶景がここに。どこにいても自然と光を感じられる設計と間取り〜仕切りのないゆるく繋がったおうち(olney.03さん)
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「暮らしのインテリア」ではすてきなお家やインテリア、整理・収納、お掃除を体現されてる方にフォーカスし、普段インスタグラムでは発信しきれない実体験をコラム形式で配信していきます。
注文住宅、マンション、アパートなどそれぞれ暮らしの中にインテリアがあり、背景には共感する点も沢山あると思います。そんな素敵な暮らしをお届けしていきます。
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この土地ならではの自然を活かした景色とメリハリのある空間を日常に
家づくりのきっかけから建築家さんとの出会い、土地探しまで順を追ってお話ししてきたコラムですが、今回は間取りや設計についてのお話をしたいと思います。
tomoさんの前回までのコラムはこちら
攻めた提案と斬新さも思い切って採用
土地が決定した後は、まず私たちの理想や希望を伝えながら方向性を決めていく打ち合わせとなりました。
海外サイトやインスタなどの理想のイメージ画像も付けながら、できるだけ伝わりやすいようにあれこれ理想を詰め込みすぎないことを意識し、その時点での2人の理想をしっかり共有しながら参考資料を作成しました。
こんな風にしたいという希望や理想を伝える中でも、建築家さんとしては私たちの希望をすべて考慮し実現するための設計ではなく、ある程度私たちのイメージを聞いたうえで、「あくまでも自分たちならではの提案をさせていただきます。」とおっしゃられたのが印象的でした。
それから初回プレゼンまでは、どんな提案をしてくださるのかワクワクドキドキしながら次回打合せの日まで過ごしました。
その土地、場所ならではの家づくりを大切にされる建築家さんなので、土地決定後は周りの自然を活かし、その景色を日常に取り込む空間づくりという方向性は初めの段階で決まり、共有事項となっていました。
ところが、いざ実際に設計された提案を受け、私たちでは考えもつかない提案にさすがだと興奮を覚えたのと同時に、思った以上の攻めた提案に私は正直戸惑いも感じてしまいました。
なかなかすぐには現実的に住む家としてイメージできず、すんなりとは受け入れられませんでしたが、しばらく夫婦で話し合い、夫の意見も聞くうちに、せっかくなら建築家さんならではの斬新ながらもしっかりと土地を活かした面白い提案を信じて、大枠はいただいた提案通りに進めていく方向に。
あとは私たちがどんな暮らし方をしたいかなどの理想や希望を伝え、本格的な設計へ微調整していきました。
設計で大切にした空間づくり
設計する上で大切にしたのは以下のような点です。
・大胆にも潔い大きな窓から、日常に光と景色を取り込む
・居場所によって、違った風景や雰囲気を愉しむ
・用途が明確でない、一見無駄にも思える余地のある空間をあえて設ける
・仕切りや壁は極力なくし、すべての部屋がゆるく繋がった、視線が抜ける空間づくり
・過ごす時間が一番多いリビングスペースを優先し、広さと明るさを確保する
・シンプルを突き詰めた、ありそうでなかった建築物としての外観
仕切りや扉がないひと繋がりの空間を前方と後方でクロスや壁(木)の色を変えたり、あえて垂れ壁や床に段差を付けたり、それぞれの空間にメリハリと動きを。また段差や天井高に高低差を付け、それが仕切りや建具代わりとなり、繋がりがありながらもそれぞれが別の空間、部屋としても使えます。
完全な仕切りや壁がない分、小さな面積でも圧迫感を感じず半個室のような空間使いにも。段差があるので空間にメリハリが生まれるだけでなく、それが椅子の役割も果たしてくれ、大人数の来客時やちょっと腰かけて外を眺めるときに便利な実用的な要素としても大活躍しています。
間取りで重要視したこだわりのポイント
景色を切り取る正面の大きな開口をメインに、1階から2階まで約3m四方にも渡るので、そこから入る光がどの部屋にも繋がり、それぞれの部屋の開口からの自然や光、影を感じられる間取りに。
2階はキッチン、リビングと2つのフリースペース。
1日で一番長く過ごすリビングをより居心地のよい空間にするため、光が程よく入り、明るく眺めのいい2階リビングにしました。
どこからでも自然を感じられ、また過ごす場所によって大きく広がる空や遠くの山並み、向かいの山の緑や近くの池、人の暮らしが感じられる町並み、お隣さんが綺麗に手入れされているお庭の木々やお花など、どこにいても素敵な自然の景色を愉しめます。
おかげさまで玄関の緑1本以外はすべて借景です。ほとんど庭に手を加えていないにも関わらず、たっぷりの自然を日常に取り込む工夫がなされた設計のおかげで、日々贅沢な自然を感じながら暮らせています。
リビングを優先的に考え、その他のスペースは思い切ってできるだけ最小限にし、コストカットを。寝室やトイレ、お風呂、収納などは最小限のものが収まる程度の広さにしました。
これまでの賃貸では、リビングの正面にTVがくるレイアウトでした。夫婦ともにドラマや映画を観るのが好きなので、これまで通り正面にTVを置いた間取りを当たり前のようにイメージしていましたが、建築家さんの提案もあり思い切って大きな景色がダイニングやリビングの正面にくるレイアウトに。
当初はイメージが湧きにくく、景色もずっと見ているものではないだろうし…という先入観からなかなか抜け出せず、夫婦でしばらく悩んでいたのを今でもよく覚えています。
1階には特に用途が決まっていない土間スペースを設けました。寝室や夫の個室、トイレや収納スペースをできる限り小さく省スペースにした分、土間とちょうどその上にあるリビングスペースを優先的に面積を取りました。
建築家さんは一見無駄に思える遊びの空間があると、全体としてより豊かな可能性の拡がる面白い空間になるとおっしゃられていました。
住んでみるとまさにその通りで、その言葉の意味にすごく共感できるように。
現に土間スペースの使い道は様々で、来客時のちょっとお茶するスペースやセカンドリビングになったり、猫ちゃんの遊び場や軽い運動の場、DIYする作業場や夫の仕事場になったり、とてもラフで柔軟であり有意義なスペースとして大活躍しています。
好条件が揃って実現できた大きな窓と開口
大胆にも約3m四方からなる正面の大きな開口や全体的に大きな窓が多い提案に、正直初めはプライバシーの面でとても不安が大きかったです。
開口部に外部用ロールスクリーンやシャッターなどを取り付けて外部からの視線や強い雨風を遮るといった案も出ましたが、コストやデザイン面から却下に。
幸いにも前の道が下り坂になっていて、道に比べて土地が少し高台になっているため高低差があり、道を通る人からは家の中が見えにくく、将来的にも開口正面に家や建物が建たない土地形状である点など、大開口のリスクを軽減する好条件が揃った土地でした。
また、調整した建築角度。景色の見え方を重視しながら、周りの視線を遮れるように土地に対して平行に建てるのではなく、微妙に角度を調整し斜めに建てることで、できる限り周りの視線を遮るよう工夫していただきました。
景色がより綺麗に見える角度とプライバシーをより確保できる角度が一致していた点も幸いし、実現できた大きな窓と開口。ありがたくも色々な土地の要素、環境が重なってこそできた、この土地ならではの大きな窓の家だと改めて感じています。
決して完璧なプライベート空間が確保できているわけではありませんが、それよりも大きな開口で切り取られた景色が何より美しく、広大で気持ち良く、当初悩んでいたプライバシー面での心配がとても小さな悩みだったと気づかされる程です。
夫は内装や店舗デザイン関係の仕事をしているので、家づくりの前から実際に家づくりが進む中でも夫の役割は大きかったと思います。少なくとも私には全くわからない知識が夫にはあり、ありがたくも心強い存在でした。
建築や内装に関する専門的な知識と興味が、家づくりにおいてとても役に立っていたように思います。何度も打ち合わせを重ねる中で建築家さんと夫でよく専門的な会話をしていて、建築家さんにとっても話が伝わりやすく、スムーズに進められる場面も多々。
また時には夫からの提案や気付きもあり、実際に建築家さんからとても心強く助けられていますという声が上がることもありました。
夫は建築に関して比較的広い視野での目線から、私は建築的な専門知識は全くないですが、自分なりのインテリアや収納など、どちらかというと部分的な細かい目線からの提案を。お互いの強みを活かして別の視点で補いながら進められた点が、より良い家づくりにつながったと思っています。
どこに居ても自然と光を感じられる設計と間取り、自分たちにしか味わえない絶景、とっても気持ち良さそうで、ただただ羨ましい限りです!
大きな窓や開口を取り入れられたのも土地の様々な好条件が揃って実現できていて、これも運命を感じずにはいられませんね。
建築家さんならではの斬新さのある攻めた設計に心の揺れがあったというtomoさん。つい現実的な考えになってしまう気持ちにすごく共感しました。個性や斬新さは魅力的でありながらも、本当にこれで良いのか、ずっと飽きずにいられるか、簡単に変えられない部分ですし悩みますよね。
どこに視点を置くのかで印象もガラッと変わりますし、夫婦の価値観や意見が合わないと上手く行かない面でもあると思います。
信頼を寄せている建築家さんの攻めた提案に加えて、建築や設計の知識がある旦那さまとインテリアが好きなtomoさんのお二人が持っている引き出しとセンス、バランスが上手く融合して素敵なおうちにつながっていたのですね♩
tomoさん、ありがとうございました!
(編集:maki)
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