【今までもこれからも。ずっと大切にしたいもの】時を経ても家族の食事風景を見守り続けるラタンのコースター(ari.ariarincoさん)
- 読みもの
縁があって受け継いだり自分自身で購入したりした中で、「ずっと大切にしてきて、これからも大切にしたいもの」ってありますか。
「もの」に対して愛情を持っていたいし、そう思えるもの選びができたら嬉しいですよね。このコラムではそんな「大切なもの」についてお届けしていきます!
前回までの「大切なもの」のお話はこちら
今回は@ari.ariarinco(以下、あり)さんのお話です。
温かな気持ちにさせてくれる私にとって特別なもの
あり
私がずっと大切にしたいものは、ラタンのコースターです。古道具が好きでよく蚤の市に行かれる方などは、似たような形のものを目にしたこともあるかもしれません。
形は少しちがうけれども蝶が標本にされたもの、形は同じでも蝶の標本はないもの。自分が持っているからか、特別このコースターに似たものは目について見えます。
同じ形で蝶の標本がついていたら、同じものがあるのについ買ってしまうかもしれません。それくらい、私にとっては特別なものです。
私の実家は祖父母と同居で、一つ屋根の下みんなで共に暮らしていました。
このコースターは私が物心がついた頃には既にあったもので、どこで誰が買ったものか来歴などはよくわかりません。
フランス人形やロックグラス、ティーカップや湯呑みなど、雑多に並べられたガラスのキャビネットの中に飾られていました。
アゲハ蝶やもっと派手な柄の蝶だったらいいのに、なんて子どもの頃は思っていたのですが、時が経てばこの地味さが良いんだよなぁなんて思ったりして感じ方も変わりました。
蝶の種類はモンキチョウくらいしかわかりませんが、自然のあるところに行けばよく見られた蝶なんだと思います。
私はこのコースターを子どもの頃から気に入っていたのですが、キャビネットに飾られるのみでほぼ使われたことがありませんでした。
だからこんなに綺麗に残っているんだと思うのですが、みんなで集まって食事をする部屋に置かれたキャビネットに飾られていたので、あの時もこの時もずっとそこにあったものなんだと考えると温かな気持ちになります。
祖父が亡くなって形見分けでこのコースターをもらってきてからは、ダイニングテーブルの上に置いて、また食事風景を見守ってもらっています。
ありさんが子どもの頃からずっと見てきたラタンのコースター。子どもから大人になり、感じ方や思い入れが変化しながらもずっと大切にされているのですね。
時を経て今の暮らしでも、コースターは食事風景のいつもそばに。そんな素敵なストーリーに、なんだか心が温まりました。
(編集:maki)
spacialthanks
Article / 読みもの
Category
daily mukuri / アイテム
Category