【今日の読みもの】「暮らしの根っこ」で「わたしの味方」。どんな時も一番頼りになる場所〜わたしのお気に入りのキッチン(posocotoさん)
- 読みもの
- コラム
今日の読みものは、キッチンから素敵な暮らしの風景が伝わってくる@_posocoto(以下、mayumi)さんのお話です。
mayumiさんがお家の中で一番好きな場所だというキッチンと、そこにまつわる暮らしのお話をお伺いしました。
憧れだった壁付けのL字キッチン
夫とふたりで一から考えた家づくり。思い返しても当時のわたしの頭の中は、キッチンのことでいっぱいでした。
家の中が見渡せるペニンシュラキッチンや存在感たっぷりのアイランドキッチン、設計士さんにたくさん素敵な提案を受け、調べる中で出会う洗練された雰囲気や収納力たっぷりのパントリー。
惹かれる景色を星の数ほど見て湯気が出るほど悩みながらも、それでもやっぱり心の中に最初からあった、憧れの壁付けのL字キッチンを選びました。
壁には大きな窓をとりたい、柔らかい色味のタイルを貼りたい、などひとつひとつの想いを組み合わせていきましたが、何より親しみやすいキッチンにしたかったのが大きかったかもしれません。
わたしにとっての理想のキッチン
日々の中でふと、あと何回大切な人たちとごはんを食べられるのかなと想像するとき、作ることを義務や気負いにはせず、キッチンに立つ時間も楽しみたい、背伸びせずに気を張らずに過ごしたいと強く思うわたし。
もちろん壁付けなので手元や調理風景は丸見えですし、パントリーのないオープン収納なので、基本的な料理道具やお皿もあちらこちらに。
それでも、わたしにとって理想のキッチンは「暮らしの根っこ」で「わたしの味方」。
食べることは生きること、作ることは楽しむこと、暮らすことは続けること。
自分にとっても家族にとっても、そして我が家に遊びにきてくれる人たちにとっても、身近ですっと馴染むあたたかみのある雰囲気にしたいと思い、景色を見渡せて食卓をぐるりと包み込むような配置にしました。
決まっていつも向かう先は
暮らしの中で喜怒哀楽の割合を考えると、どうしたって半分半分。楽しいこと嬉しいことに目を向けて感謝しようと思いつつも、嫌なこと悲しいことに心ごとへし折られてしまうようなことも、もちろんあります。
わたしは夫とふたり暮らしなので、とっぷり夜になるまではひとりの時間。
静まり返った我が家のなかで一番頼りになる存在は、ソファでもお風呂でもなく、やっぱりキッチンです。
落ち込んだり、モヤモヤしたり、疲弊して首をうなだれてしまうとき、例えばソファでおやつを食べてみたり、ゆっくりお風呂に入ってみたりと、自分の心身を労るのももちろん大切でその効果は抜群。
それでもおやつを食べたあと、お風呂に入ったあと、その足で向かう先はキッチン。
多彩な料理は作れないし、作り置きも定番のものばかり。
見た目が美しいおやつも作れないわたしですが、キッチンに立ってごはんや趣味のパンを作る時間のなかで、無心だった気持ちがいつのまにか「これ、夫の好きな味になったかな」、「もう少し味が薄い方が、夜に食べても重たくないかな」、「これ上手く焼けたらちゃんとレシピに残しておこう」、「なんか思っていた味と違うけど、これはこれで…」なんて次から次へとこころに浮かびます。
並べられたキッチン道具たちをあちらこちらから寄せ集めて、ひとつのものを作る。
賑やかに散らかる調理台、オーブンが頑張ってパンを焼き上げている景色、鍋がくつくつと沸き上がる音、まな板に好き勝手転がった野菜たちを一つひとつ処理する時間。
丁寧ではないけれど、作り手の機嫌はいいよ、なんていう風景。そうやって、食べることは生きること、作ることは楽しむこと、暮らすことは続けること。
散らかったこころが「暮らしの根っこ」に戻ってこられる気がするのです。
暮らしが変わっても
キッチンに求めるものは本当にさまざま違っていて、求める数だけ、暮らしの数だけ素敵な景色があると思っています。そんな中で嬉しいことに今回は、わたしにとってのキッチンと暮らしの話をさせてもらいました。
これからまた年数を経て暮らし方が変わったり、過ごし方が変わったり、自分にとっての使いやすさが変わったり。
いろんな変化が訪れると想像しながら、それでもキッチンは変わらず「わたしの味方」でいてほしいなあと思っています。
キッチンは、その人の暮らしを写しますね。賑やかな台所風景は、まさに暮らしそのもの。この生活感あふれる雰囲気に住む人のぬくもりが感じられて、どこかホッとさせてくれるような空間が魅力的です。
どんな時も、向かう先はいつもキッチン。そう話すmayumiさんにとって、本当にキッチンが大好きな場所だというのが伝わってきますね。
暮らしの中で色んな感情になることももちろんあるけれど、「暮らしの根っこ」に戻ってこられる、そんな気持ちにさせてくれる場所が家の中にあるってなんだか素敵だなと思いました♩
(編集:maki)
special thanks
Article / 読みもの
Category
daily mukuri / アイテム
Category