【今までもこれからも。ずっと大切にしたいもの】優しい時の流れと共に、人の想いを繋いでいく「茶色いピアノ」(___casa.1015さん)
- コラム
- 読みもの
縁があって受け継いだり自分自身で購入したりした中で、「ずっと大切にしてきて、これからも大切にしたいもの」ってありますか。
「もの」に対して愛情を持っていたいし、そう思えるもの選びができたら嬉しいですよね。このコラムではそんな「大切なもの」についてお届けしていきます!
前回までの「大切なもの」のお話はこちら
今回は@___casa.1015(以下、kiki)さんのお話です。
きっかけは突然に。ずっと受け継いでいくものとの出会い
kiki
「茶色いピアノが欲しい」!
7年前、当時小学2年生だった娘がピアノの先生へ発した何気ない一言。
まさかその数日後に“茶色いピアノ”との出会いがあるなんて思ってもいませんでした。
先生から「良いピアノを見つけました」と連絡があり、すぐに実物を見に行くことになり、そこで出会ったピアノのローズウッドの美しい木目に一目惚れ。
お店の方に話を聞くと、今までに2軒のおうちを巡ったというピアノ。
最初の持ち主は大人になってからピアノを始めた方。次の持ち主は老夫婦。老後の趣味としてピアノを楽しんでいたそうです。
「どんな家でどんな曲を弾いていたのだろう」?
何だか優しい時の流れを感じ、我が家に迎え入れることを即決しました。
茶色いピアノは家具のようで、部屋に置いても圧迫感がなくインテリアとしてもお気に入りです。
中学生になり、反抗期に突入した娘は部屋に籠りがちで、ピアノを全く弾かなくなりました。
ある日、ふと私がピアノを弾くと部屋からひょっこり出てきた娘。
私がピアノを弾けば娘は部屋から出てくることに気づき、それ以来毎日娘と一緒にピアノを弾くようになりました。ピアノのおかげで反抗期を乗り越えられたのだと思っています。
2年前に注文住宅を建てた際も、ピアノが中心の家づくりをしました。
「スポットライトを浴びてピアノを弾きたい」という娘の要望で、ピアノの上にスポットライトを設置。
無垢の床と漆喰の壁、家づくりを機にハマったヴィンテージ家具や観葉植物、“茶色いピアノ”はどれも相性が良く、経年変化も楽しみのひとつです。
今までもこれからも、ピアノは親子のコミュニケーションツールとして、いずれは孫の代までずっと大切にしていきたい宝物です。
過去に2軒のオーナーさんを経て、様々な「思い」や「時」を人と共に過ごしてきた茶色いピアノ。娘さんの一言があってお迎えすることになったピアノが、反抗期を迎え少しギクシャクしていた家族の関係まで優しく解いてくれたなんて、とても素敵なエピソードでしたね〜。
何年経ってもそこから奏でられる音はより一層深みを増し、思い出と一緒に大切にされていくのだろうなと思いました。
(編集:megu)
special thanks
Article / 読みもの
Category
daily mukuri / アイテム
Category