【今までもこれからも。ずっと大切にしたいもの】心も体もホッとゆるむ空間で過ごす日常(toko_san_chiさん)
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縁があって受け継いだり自分自身で購入したりした中で、「ずっと大切にしてきて、これからも大切にしたいもの」ってありますか。
「もの」に対して愛情を持っていたいし、そう思えるもの選びができたら嬉しいですよね。このコラムではそんな「大切なもの」についてお届けしていきます!
前回までの「大切なもの」のお話はこちら
今回は@toko_san_chi(以下、TOKO)さんのお話です。
大切なものはいつもそばに
TOKO
【今までもこれからも。ずっと大切にしたいもの】
このタイトルを見て最初に思いついたのは、作家さんの器とか大好きな古家具とか。
でもなんだかピンと来なくて。担当者さんに「ものじゃないとダメですか」と尋ねたところ「ものに囚われなくてもいいですよ」とのご回答。
「もの」に囚われない私にとっての一番大切なものってなんだろう…。
そう考えながらふと大きな窓の方に目を向けると、そこには窓の下で2匹のワンコが絡まって遊んでいる。
その様子を見て「そっか…これか」と肩の力が抜けました。
私が今まで大切にしてきてこれからもずっと大切にしていきたいものは、部屋に入った瞬間、肩の力がホッと抜けて体がゆるむような空間や空気感、そんなお部屋。
それらを演出してくれるのは、この大きな窓から見える自然を感じられる緑だったり、いつでも癒しと安らぎと元気を与えてくれるワンコたちだったり。
疲れて帰ってくる家族をホッと包んでくれる背の低いソファーや、温もりが感じられる古き良き時代の古家具、温かく優しい和食を豊かに演出してくれる作家さんの器たちも欠かせないもの。
昨年和室を潰して3LDKのリビングを2LDKにリノベーションした我が家。
それを機に家具もフルチェンジしたくて「本当に好きなもの」を買うために3年間貯金をしていました。
今まで長い間「ほんとうははこれが買いたいけれどお手頃なこっちの似たものを買おう」という日常を繰り返していた私。しばらくして断捨離したくなって、また「安くて似たもの」を買ってみたり。
そうしているうちにほんとうに好きなものには似ているけれど「本物ではないもの」に囲まれていたことに気づいたのです。
3年間お金を貯めることでようやく「ほんとうに欲しいもの」を買い揃えることができ、そうすると不思議と今までのように「買い替えたくなる」衝動は消えて断捨離もほとんどしなくなりました。
こうしてやっと手に入れた「ほんとうに好きなものに囲まれた暮らし」は、今までなんとなくずっと感じていた「こうしたいのに」「これが欲しいのに」といったストレスから解放させてくれ、この空間にいるだけで幸せ…という空気で包んでくれるのです。
しかしながら長年してきた「似たものを探して買う」ということや「本当はこの壁がなければこう出来たけど仕方ないからDIYで棚を作ろう」などと工夫して暮らすということは、今思えば私にとってとても大事な時間だったように思います。
そのお陰で狭い部屋でものを少なくしたり背の低いものを選んだり、部屋を広く見渡せるように工夫することやインテリアを選ぶセンスを随分学びました。
そしてその根底にはずっと「ホッと心と体がゆるむ部屋」で過ごしたいという思いがあり、その中で3人の子どもたちの子育てをし、成人したふたりの息子は巣立って行きました。
息子たちからはよく自分の家について「このレイアウトはどうか」「ここに置くとしたらどっちの観葉植物がいいか」などとアドバイスを求められることがあり、雑貨が好きだったりインテリアが好きだったりするのは、もしかしたら小さい頃からそんな空間作りを大切に暮らして来たお陰でもあるのかもしれないなと思っています。
家族やワンコたち、訪れてくれる方、そして自分自身も心と体がゆるみホッと出来る空間…。
それこそが私が今まで一番大切にし、これからも大切にし続けたいもの(こと)なのかもしれません。
大切にしたいものは人それぞれ。それが必ずしもものである必要はなく、その気持ちだったり時間だったり、様々な「大切」があるのだなと今回TOKOさんのコラムを通じて考えるきっかけをもらいました。
自分にとって何が必要で心を豊かにしてくれるもの(こと)なのかを考え、家族だけでなく自分自身も癒される空間づくり、とっても素敵ですね。
(編集:megu)
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