「空間をわけて、変化を楽しみたい」築20年メゾネットマンションをフルリノベーション!@lisalarson_ratさんのおうちを探索!
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大きな窓から満開の桜が臨めるおうち。真っ白なキッチンと北欧テイストなインテリアに桜色が組み合わさった写真を見てつい手を止めてしまいました。
よくよく拝見するとメゾネット式のマンションをリノベーション。メゾネット式は個人的な憧れもありお話を伺ってみたくてlisalarson_rat(NEZUMI)さんにお声がけしました。
ご夫婦の好きを取り入れたインテリアと空間の住み分け。NEZUMIさんのコダワリをご紹介していきます。
自由なフルリノベーションを選択
NEZUMIさん
長女を妊娠したことを機に広い家に引っ越したいと思い、同じ地域で新築マンションや戸建も含めて家探しをしました。値段、条件が希望にあう場所がなかなか見つからず、諦めかけていた時に出会ったのが今の家です。
築20年の中古マンションでしたが、きちんと管理されており、住んでいる方も管理人さんも親切で駅や公園、学校も近く住環境がとても良いと感じました。
加えてメゾネットで角部屋、110平米の広さが最大の決め手でした。子育てを考えると戸建のような感覚で住めるのは理想的でしたし、中古で値段も手頃と夫婦で一目惚れ。
実は当時の住まいも中古マンションをリフォームしたもので中古物件への抵抗もなかったですし、住民や管理組合、マンションの状態を知れるのは中古ならではの魅力で即決しました。
信頼できる施工会社との出会い
施工会社はクラフトさん。
いくつか候補はありましたが、友人がクラフトさんで施工し評判もよかったので、機会あればお願いしようと決めていました。
ショールームへ足を運び丁寧な説明やプランのセンスに惚れ惚れしました。加えて物件の売買〜施工までワンストップだった点も決め手になりました。
元の住まいを売りつつ、新居を購入し、なおかつ設計を並行して行っていたため、マンションの管理会社や不動産、銀行周りまでややこしくなるかなと思っていたところ、クラフトさんの中で全てお任せできたので安心して進められました。
我が家は躯体のみを残したフルリノベーションです。
自由度の高い設計であれこれ考えるのはとても楽しい時間でしたし、制約がある中でもクラフトさん中心に私たちのわがままを聞いていただきました。
特に水回り。キッチンやトイレの場所も変えましたが排水ルートや排水能力の確保にとても苦労されていましたが、中でもB1Fのトイレは今の生活でなくてはならないモノになったので本当に感謝しています。before/afterの図面は後述でご紹介いたいと思います。
家族が居心地よく暮らせる空間づくり
LDKはなるべくモノを少なくして、心から好きなモノや心地よいモノを置くようにしています。共働きでこどももまだ小さくLDKは何かと散らかりがちなので、モノを減らしてなるべく片付ける手間を省き、厳選した好きなモノだけを置いておけば多少散らかっていても”自分の好きな空間”はキープできるなと感じています。
学生時代から憧れていた北欧家具や雑貨を社会人になって集めはじめたこともあり、今はYチェアやPH5、リサーラソンを軸にテイストを揃えていますが、少しずつ変化を加えていきたいと考えています。
あまりコレ!といったテーマに固執せず、その時々自分が癒され、そして家族にとっても過ごしやすい場所になるよう工夫していきたいです。
お花見ができるオリジナルキッチン
インテリアの設計は私とデザイナーさん二人三脚で進めていきました。
今は育休中ですが、普段はメーカーのデザインの仕事をしていて、インテリアコーディネーターの資格も持っているので、打ち合わせでは簡易的な図面を書いたり、イメージをパースで描いたりと、仕事モードでかなり細かく要望を伝えました。なので施工会社さんからするとちょっと面倒な客だったと思います(笑)
そこにデザイナーさんの知識や予算、条件を組み合わせながら進めた設計はとても楽しいものでした。そのこだわりをご紹介していきたいと思います。
まずはキッチン。
背面の窓からは春には満開の桜を望めます。
ダイニングに座りながらも桜を観れるようカウンターの高さを調整。毎年友人を招いて家にいながらお花見を楽しんでいます。
そのカウンターは当初オーク材を検討していましたが、最終的にコスパのよいアルダー無垢材を採用しました。ウレタン仕上げで水にも強く、3年たってもほとんど汚れやシミがなく大満足です。
キッチンはすべてフリーハンドイマイさんにオーダーしました。各メーカーの商品を検討しましたが、桜を観るための背面収納の設計、それに伴うカウンターなどなど、希望の仕様がみつからず造作キッチンにしました。
キッチンからリビング・ダイニングはもちろん、隣のこども部屋まで見渡せるようにしたかったので オープンキッチンかつ全体が見える配置にしました。おかげで今では完全に司令室です(笑)必然的にキッチンが丸見えなので、ベースカラーを明るい色の木材と白で統一しリビングの一部のように見せるようにしました。
パソコンやミシンを使う作業スペースがほしくて、キッチン横に造作の作業台を取り付けたのもポイント。将来こどもと一緒に料理をしたり宿題をしたりと、家族が自然と集まる場所になればいいなと思っています。
白と木を基調としたシンプルな空間の中にも変化が欲しかったので、タイルを適材適所で採用しました。
タイルを含めたマテリアル選びのために、LIXIL、アドヴァン、東リ、サンゲツ、名古屋タイルとショールームに行って気になったサンプルを揃えて検討しました。キッチンのタイルは、白の壁や木の質感と相性の良さそうな明るいグレーのモノを選び厨房テイストをプラスしました。(名古屋モザイク/ひだS)
家のマテリアル選びは膨大なので疲れがちですが、この工程が好きな体質でよかったです(笑)
シンプルに落ち着いた雰囲気の水回り
続いて洗面所と脱衣所は、温かい印象のLDKと雰囲気を変えてクールで落ち着いた雰囲気に。
理想はホテルのような石のタイルでしたが、素足だと冷たいと感じたため見た目が積層ビニル床より石っぽく、かつ足触りのよいコンポジションタイルを採用しました。長方形のタイルをヘリンボーン張りにして遊んでみたのも良いアクセントになりました(東リ/ピエスタ)。
洗面台はキッチン同様フリーハンドイマイさんでオーダーしました。寸法から扉の面材、カウンターのサンプルを持参していただき、色合いや質感を確かめながら進められたのは造作ならでの良さだったと思います。
洗面ボールと三面鏡はサンワカンパニー。デザイン性も価格帯も魅力的でとても好きなメーカーです。
トイレはTOTOのネオレストで、カウンター一面に鏡を貼って広く見せるよう工夫しています。ここでもサンワカンパニーのレプトカウンターが狭いトイレながらすっぽりと収まってくれて、手洗い場とペーパーホルダーと収納兼ね備えていてとても優秀で気に入っています。
先述しましたがB1Fのトイレが厄介だったようで、寝室の横に新たに設置していただきましたが施工には一苦労だったとお話を伺いました。幼い娘にとって毎朝、また夜中のトイレは寝室のすぐ隣にあるためとても助かっています。
こちらがbefore/afterの図面です。参考になれば幸いです。
メゾネットマンションの魅力
我が家は1FとB1Fのメゾネットです。1Fに玄関があり、LDKとこども部屋と和室、トイレ・洗面所、バスルーム。B1Fに書斎と寝室がある間取りです。
B1Fの広さは1Fの半分ほどです。吹き抜けと開放感あるメゾネットではなく、”二階建ての戸建風マンション”といった表現が適切かもしれません。
もともと戸建も視野にいれていた通り、パブリックなスペースとプライベートゾーンをわけられるのはメゾネット(戸建も)のメリットです。来客時には1Fだけ片付いてさえいれば問題ありません(笑)
階段は躯体でしたので位置も段数も変更できませんでしたが、材質は床材と統一したり、手すりはアイアンで書斎の雰囲気と合わせたりと自由にデザインできました。階段下から明るいリビングの光を感じられる景色がとても好きです。
夫婦で好きな空間を取り入れた
メゾネットってわけではないですが、110平米あると夫婦それぞれの好みを取り入れられます。主人は音楽室(書斎)、私は和室でした。
祖母がお茶の先生をやっていた影響もあり、炉がある和室に憧れてリノベーションでも取り入れたい要望の一つでした。もちろんマンションですので床下を掘るわけにはいかず、20センチほど小上がりの空間をつくり、炉が収まる設計にしました。
四畳半の狭い空間ですが、畳に珪藻土の和のしつらえは他の部屋にはない空気感で凛とします。家族が来た際は、なんちゃって茶室で簡単なお茶を振る舞うことも新しい楽しみになりました。
メゾネットのデメリット
マンションと戸建の良いとこどり、なのがメリットだとすればやはり戸建と同じで1階(我が家の場合はBF1階)が寒いのがデメリットです(笑) 階段経由で暖気が上に上がってしまい、夫の書斎は特に冷えてます。その分夏は涼しいのですが、寒暖差ができてしまうのはしょうがいないですね。
これから選択肢はもっと広がる
メゾネットのマンションは数は多くないですが、戸建の感覚に近く一定の広さも期待できるので探してみる価値はあると思います。
空間をわけられるからこそ、インテリアに遊びも取り入れやすく、ライフスタイルの変化に合わせたDIYやプチリノベーションなんかも楽しみのひとつです。
変化を楽しむのが好きな我が家にはぴったりなマイホームとなりました!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
マンションなのに戸建のようなメゾネット式。ドラマで見てなんだか憧れもありマンションを探す際には条件にチェックをしてその希少性を実感したことも。
お話を伺っているともはや戸建と同じですね。パブリックとプライベートの空間をわけられるのは本当魅力的。半地下ってのも個人的には好きで、朝階段を上がっていくと明るいリビングがあるのもメリハリあっていいです。
インテリアのテーマは変化していくもの。白やオーク材は組み合わせやすい色味で、変化を楽しみたいNEZUMIさんご夫婦にとってピッタリな下地です。これからこの場所でどんな変化がおこっていくのか楽しみです。
そろそろ桜が咲き始める季節。
家族やご友人が集まり団欒の様子が浮かんできます。
(編集:編集長)
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