【暮らしのインテリア】3階建てで心地よく暮らすために。我が家の間取りの工夫〜都内に注文住宅を建てるということ(azu_k1009さん)
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注文住宅、マンション、アパートなどそれぞれ暮らしの中にインテリアがあり、背景には共感する点も沢山あると思います。そんな素敵な暮らしをお届けしていきます。
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「選んで、諦めて」全て納得の我が家にベストな間取り
この家に引っ越してから3度目の冬を迎えます。シンボルツリーとして植えたイロハモミジは3倍近くも伸びて、今年も紅く色づきました。
シンボルツリーを植えるのは、最初に設計士さんに伝えた希望の1つです。庭を楽しむほどの敷地の広さはないけれど、家の象徴となる木を1本だけでも植えたい、こどもと一緒に植物を育て四季を感じながら暮らしたい、そんな願いがありました。
初回のコラムでは3年かけてようやく見つけた土地のこと、そして設計事務所(フリーダムアーキテクツ)に出会うまでの経緯をご紹介いたしました。今回は我が家の間取りがどのように決まったのか、またこだわった点などについても詳しくお話したいと思います。
azuさんの前回までのコラムはこちら
どんな家に住みたいと思ったか
いよいよ夢だった家づくりがスタート!間取り図を作成していただく際に、私はA4用紙1枚にどのような家に住みたいか、希望をまとめてフリーダムに提出しました。
すでに決まっていた事項は次の2つです。
◯3階建てにする
・都市部での小さな土地を最大限有効利用するため
・延床面積が100m²以上欲しい!という希望を叶えるため
◯2階リビングにする
・三方囲まれている土地で1階は採光が望めないため
設計士さんに自分の思い描くイメージを伝えるには、言葉だけでなく写真もある方がいいだろうなと思ってたのですが、3階建ての施工例は2階建てや平屋に比べ数がとても少なく、特に外観の写真がなかなか見つからず苦労したのを覚えています。
歩いているときに3階建てのおうちを見つけると、立ち止まってそっと眺めたりしていました(笑)
意識的に水回りを2階にまとめた間取り
間取りで私が最優先したのは、効率の良い動線づくりです。私たち夫婦は共働きで平日は家にいる時間より外にいる時間の方が長く、出勤前と帰宅後は毎日時間との戦いですので、家で過ごす限られた時間の中で、効率良く生活するのが願いでした。
加えて、家を建てる前はマンション住まいだったため、ワンフロアで生活のすべてを完結できるのがとても暮らしやすいと感じていたので、戸建てに住んでもその生活スタイルを変えたくないと思っていました。
今までと生活スタイルを変えないために、どういう間取りが自分たちの暮らしに合っているのかを考え、特に以下の4つを意識して決めていきました。
• 水回りを1箇所に集中させる
• リビングにこどもの学習スペースを設ける
• 1日の中で階段を上り下りする回数を最小限にする
• 十分な収納スペースを確保する
都内の3階建ての家では、1階に浴室と洗面台、洗濯機置き場があり、2階はLDKという間取りが割と多いようですが、私はLDKを小さくしてもいいので水回りを一箇所にまとめて欲しいとお願いしました。
家事って同時進行でする場合が多くはないでしょうか?キッチンに立ちながら洗濯に掃除、お風呂の支度をする、こどもの世話をする。そんな場面が多くあり、キッチンと洗面室はよく行き来する場所だと思いました。
やはり毎日欠かせない家事をスムーズに行うためには、水回り集中型の間取りが良いと考えました。キッチンの背面に浴室、洗面室、洗濯室を横並びで配置する間取りを採用し、すぐ近くにトイレも設けました。
この配置は家事動線がとても短く、行ったり来たりの移動にストレスを感じることがありません。夕食後、私が洗い物をしている間に娘が先にお風呂に入り始める場合も、娘の気配を感じられるので安心できます。
さらに、キッチンから洗面室、洗面室から洗濯室への入り口には、それぞれ引き戸(引き込み戸)をつけました。引き込み戸は簡単に開け閉めが出来るので移動がしやすく便利ですし、扉をオープンにしたときに見た目がスッキリしているのもメリットだと思います。
2階リビングのこどもの学習スペース
リビングにこどもの学習スペースを設けたいとお願いしたのは、2つの理由からでした。
1つは娘の勉強を見守りながら家事をすることが多いからです。もちろんダイニングテーブルでも勉強は出来ますが、食事の用意と重なった時を想定し、やはりスタディコーナーを作った方が良いだろうという話になりました。
もう1つの理由は、こどもを個室に籠らせたくない、リビングで家族と過ごす時間を大切にしたいと思ったからです。特に主人は、TVをリビング以外につけたくないと打合せ中に何度も言っていたほど、家族が集まる2階の空間を大切に考えていたようでした。
スムーズに決まった1階と3階の間取り
2階の間取りを最初に決めたことにより、1階と3階の間取りはスムーズに決まりました。
1階は玄関、SIC、寝室、客間、収納、トイレ。3階は洋室2部屋(こども部屋)、収納、というシンプルな間取りです。
2階はLDKと水回りを集約し家族が生活する場所、1階と3階は就寝する場所として分けたおかげで、階段の上り下りの回数も最小限で済み、結果的に住み心地の良い家になったのではと感じています。
パントリーと洗濯室、どちらを選ぶか
2階の間取りで最後に変更した点が1つありました。最初のプランでは洗面室に洗面台と洗濯機を配置し、最終的に洗濯室になった場所はパントリーにする予定でした。
しかし、そのプランでは洗面台の横幅を洗濯機分小さくしなければならず、広くて海外のリゾートホテルのような洗面台にするのが夢だったので悩みに悩みました。
2階にはパントリーと洗濯室を両方つくるスペースはなく、どちらかを選ぶしかありませんでした。どちらも欲しいと希望していた私にとって、まさに苦渋の選択!何度も設計士さんと相談を重ね、最終的に選んだのは広い洗面台でした。
パントリーがなくなった代わりに、1階に大きな収納スペースを造ることで話がまとまりました。
自宅のすぐ近くに24時間営業のスーパーがあるので食品のストックは必要最低限にする、キッチン関係で新しいものを購入するときは収めるスペースがあるか慎重に吟味して購入するなどして、今ある収納スペースの範囲で生活できるよう心掛けています。
効率よりも優先させた、後悔なしの洗面室
動線効率を考えると、2階にパントリーをつくった方が良いのは分かっていたのですが、洗面室は私が唯一、家事動線よりも「お洒落な空間」を優先させた場所かもしれません。今でもパントリーがあればと思う時はありますが、自分がとことん悩んで選んだことなので後悔はしていません。
部材にもこだわった洗面室は普段扉を閉めずにオープンにしているほど好きな場所で、身支度で使用するためだけの空間ではなく、お花を飾ったり好きな香りのグッズを置いたり、目に入ると心が潤う場所でもあります。
見た目を重視した場所ですが、この選択もまた、間違いではなかったと信じています。それは結果として、心地いい暮らし、暮らしを楽しむことに繋がっていると思うからです。
納得して諦める、バランスのいい家づくり
最後に「十分な収納スペースを確保する 」という当初の間取り全体への希望について、お話したいと思います。本当はパントリーをはじめ、もっと収納の多い家が理想でした。ですが、限られた床面積の中で収納スペースを多くとると、居住スペースが狭くなり理想どおりにはいきませんでした。
設計士さんに部屋も広く使いたいし、収納スペースも沢山欲しいと我儘を言って、主人から「豪邸が建つような広い土地じゃないでしょ、現実を見るように」と何度か叱られました。。
設計士さんには、我が家に見合った快適な居住スペースと適切な収納スペース、その2つのバランスを考えてご提案いただいたと思います。
家づくりにおいて、欲を言えばキリがないんですよね。全て叶うのが理想ではありますが、土地の大きさや形状、法規制、予算との兼ね合い等、様々な理由で諦めざるを得ないこともあるかと思います。我が家は沢山ありました(笑)
でも諦めたところを後悔するのではなく、見方を変え、ポジティブに今生活が出来ているのは、設計中によく検討した上で自分が納得して諦めることが出来たからだと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
自分で見た目を優先したとわかっている時って、少し後ろめたさを感じたり、ふと本当に「正しい答え」だったのかと思ったりしませんか。私はそうです。
見た目を重視した洗面室が「目に入ると心が潤う場所」になり、結果として心地よい暮らしを楽しむ場所になっていたというazuさんの言葉にハッとしました。それは以前に受けた整理収納アドバイザーの講習会で同じような話を先生がされていたのを思い出したからです。
その時もそれでもいいんだなと、気持ちがすごく楽になるのを感じたのですが、いつの間にか忘れてしまっていました。azuさんのお話を聞いたので、もう忘れません。
納得して諦めるという選択ができたという言葉も印象深かったです。選択と聞くと、つい残すものを思い浮かべますが、違うんですね。特に家づくりでは、諦めるという選択をしないといけない時が多くあるように思います。
もちろん、azuさんがそう思えたのは、設計中によく検討されたという土台があったからですが、そんな場面を前向きに捉えられる考え方だなと思いました。
azuさん、ありがとうございました♪
(編集:kaori)
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