【暮らしのインテリア】「照明の設計」と「施工現場での打ち合わせ」暮らしを変える二つの貴重な経験〜地場の工務店で建てたこだわりのおうち(jun5___さん)
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「ルーメン」一つで暮らしが変わる
執筆者:jun5(@jun5___)さん
全4回にわたり家づくりの工程をお話してきましたが、今回は工程としてはラストとなる「照明の計画」と「現場での打ち合わせ」について振り返っていきたいと思います。
次回以降にキッチンや具体的なインテリアに触れますが、その家全体を照らす照明、施行中の設計士さんの姿勢、とても学びも多かったのでぜひ参考にしていただければ幸いです。
jun5さんの前回までのコラムはこちら
「ルーメン」とは照明器具の光の量
すでにご紹介してきましたとおり、ご一緒した設計士さんはご設計以外にも色々とお詳しく、コダワリもしっかりお持ちの方でした。照明の設計に話が移ると「ルーメンや電球」について教えていただきました。
ルーメンとは照明器具が白熱電球から蛍光灯へ移り変わりだしたころに使われるようになった明るさの単位で、照明器具の光の「量」をルーメンと言うそうです。そして照明の明るさや色の感じ方には個人差があり、生活の中で本当に明るさが必要な場所を考えて照明選びをしてくださいとご助言をいただきました。
またLED・白熱球・蛍光球についてや昼光色・白昼色・電球色など、光の色についても教えていただきました。設計士さんはLEDの昼白色の光はあまりお好みではないそうで、我が家の電球はLEDのもので揃えましたが全て電球色です。
白熱球の暖色の明かりは暖かみがあり優しい印象に仕上がるのでお好きだとのこと、こちらも好みで変わるそうです。
ルーメンによって光の照らし方や範囲も異なり、快適さも決まる。ならばと、前回ご紹介した照明も購入前に商品ページをお送りし、すべて設計士さんにルーメンの数値を確認してから使う場所も相談した上で購入にいたりました。
日中の家の中の明るさばかりにとらわれていて照明(電気)については全く考えておらず明るく照らすのが電気の役割だと思っていた私たちにとって、とても勉強になった機会でした。
実はこの家に越してきて初日の夜に部屋の電気をつけたとき「暗くない?暗すぎない?」と主人は小言をこぼしていました。
確かに今まで暮らしてきた家ではLEDのしかも白昼色だったので、ほんわりとオレンジの色が暗いように感じたのですが、1年住んでみて、不便を感じているところは全くなく、むしろ照らすところだけピンポイントにしっかりと照らされ居心地のよい空間になっています。
まさに設計士さんがずっと言っていた「明るすぎると落ち着かなくないですか?」と言っていた意味が分かった気がします。
雰囲気を楽しむ照明
場所によっては”ほのかに灯す”ことを意識して照明選びをしましたが、寝室のペンダントライトに関しては最後の最後まで4つほどのペンダントライトで悩みました。こちらは背面タイルとのインテリアの相性面と光の量、そして配光でとても悩みました。
インテリアショップから設計士さんに相談のお電話をしたこともありましたし、設計士さん自らインテリアショップに足を運び配光を見てきてくださったりもしました。
最終的にフロスに落ち着きましたが、寝室でふわっと落ち着く光をはなってくれてこちらの照明選びは成功したと思えます。
「この場所で何がしたいですか?どういう光を当てたいですか?」を常に言われていたので忘れずに照明選びに生かせたと思います。
トムディクソンは明るいわけではなく、食卓にスポットライトを当て、寝室のフロスは就寝の際の癒しを与えてくれ、そしてこども部屋のmuutoは北欧っぽい暖かい光で可愛らしく部屋を灯してくれています。
トムディクソンは設計士さんが他のお宅で採用した経験もあり、もとより「光量が本当にないので部屋を明るくするためのものではないことを念頭においてくださいね」と言われていました。
実際に住み始めて食事をするときにはダイニングテーブルに並んだ食事と手元をおいしそうに照らしてくれる重要な役割を果たしてくれます。食事中に見上げると手打ちされたミル打ちのデザインにもうっとりです。
日常で使う主要な照明は間接照明とダウンライトですが、すべて設計士さんにお任せしました。
間接照明が部屋の壁に反射してより明るさを演出してくれ調光もできるので、こどもが寝静まった夜間などは光量を落として過ごしています。やはり信頼してよかった!と思える瞬間です。またソファに座って本を読む時は少し光が足りないを感じ、スタンドライトで光量を足しています。
照明は目的にあった明るさも大切ですが、間接照明のおかげで部屋に奥行きやいい感じの余白が生まれたような気がします。
リビングのカウンターなど、将来的にこどもが学習に使ったり、光量が足りなさそうなところはデスクライトなどでカバーしていきたいと思っています。
こちらも照明計画の時から設計士さんに「もしかすると住み始めてここで勉強するときは暗いかもしれないのでその時はデスクライトで照らすと良いでしょう」とアドバイスをいただいていた点です。引っ越してからデスクライトは何を買おうかと悩むのも楽しい時間です。
また寝室にもダウンライトをつけるものだと思っていた私たちに「そもそも寝室って寝る所ですよね?照明っていります?」と潔く言ってくださって寝室の天井には照明がありませんが、そのおかげでスッキリとした仕上がりになりました。
照明のスイッチについても私はパナソニックのアドバンスシリーズ推し、設計士さんはJIMBOスイッチ推しで意見がわれていましたが、我が家の雰囲気はJIMBOスイッチの方が似合っていますとのことで全てのスイッチをJIMBOスイッチにしました。
出来上がってみるとJIMBOスイッチの調光器の可愛さとぷくっとしたスイッチの形にこちらにしてよかったと思いました。
照明だけではなくスイッチ一つに関しても決めなければいけないのですが、好みだけで押し通す私より全体像をちゃんと考えて仰ってくださっていたので、出来上がりを常に頭において考えなければならなかったと反省すべき点でした。
現場での打ち合わせの重要性
家づくりにおいて間取りや基本的な設計が暮らしに大きく影響するのは言わずもがなですが、現場での打ち合わせ、確認作業も貴重な時間だったと思います。
施工会社にもよりますが、我が家の場合、上棟後に現場で色味や質感を確かめていくスタイルでした。この頃になるとモールテックスの色、タイルの色、目地の色、など夫婦間で私が担当している場所ばかりだったので、設計士さんと現場で最長5時間も打ち合わせすることも。
施工も後半になると二人だと意見が割れた際に悩むので、工務店の他の設計士さんも交えて三人で打ち合わせする時間もありました。
余談ですが、設計士さんは社内で「実験くん」と呼ばれるほど現場チェックを怠らない方で時には施主の私が「もうこっちでもよくないですか?」と思うほど現場での確認作業を繰り返していただきました。
その際、「タイルでもモールテックスにしても、色見本やカタログの小さなサンプルをみても、実際広範囲に施工してみるとイメージが違う場合が多いですよ」そう口酸っぱく繰り返し言われていました。これは長年のご経験からだと思います。
それを経験したのが2階寝室の壁に貼ったタイル。
もともとこちらはクロスの予定でしたが、家づくり終盤に階段から寝室を眺めたときにタイルを使ったら照明に照らされて、動きが出て壁の表情が面白く見えませんか?」と言っていただき、カタログを見て施行事例がとても素敵だった名古屋モザイクの大判タイルを使用しました。
海外のタイルだったので到着した実物を見て、カタログやネットと色味や柄が異なり、「私が頼んでいたものってこれでしたっけ?」と確認するほど設計士さんが口酸っぱく仰っていたことを体感しました(その時はびっくりしたのですが施行されたこちらのタイルはお気に入りの一つです!)。
写真で床に置いているものと実際に寝室に貼られたものではイメージが異なるのもお分かりかと思います。
現場で意見を交わす大切さ
お互いコダワリを持つ施主と設計士さんの家づくり。時より打ち合わせで意見が異なり頭を抱えて悩む時もありましたが、数多く設計されてきた中で”合わないものは合わない”とはっきりと言っていただけて、かえって気持ちよく進めることができました。先述したjimboスイッチもその一つです。
自分の意見をしっかりと主張しつつも、時にはプロの意見も傾聴する。お互い信頼関係あってこそ成り立つものですが、非常に大事だなと感じました。また、その議論はやはり実物を見て現場で行うのが最適だったなと思います。
そうして議論していけば自然と現場で決めたり、当初の予定と変更したりする内容も増えてきます。
例えば、造作洗面、リビング扉の色は現場で打ち合わせしていた時にたまたま見つけた破材の石膏ボードの裏の色を見て同じ色をFarrow&Ballの色見本の中からピックアップしました。
それは大きさが大きくて前途の通り小さい面積ではイメージしづらかったものが大きな面積だとイメージしやすかったということもあったのですが、「こんな色にしたい」とぼんやり頭の中にあったものがたまたま目の前にあったというのは現場での打ち合わせならではかと思います。
また、ダイニングテーブルの大きさも1800mmか2000mmで悩んでいる時に、同じ大きさに切った木材と照明をわざわざご準備いただき現場で比較検討して決めました。
ダイニングテーブルも悩んでいるブランドを設計士さんへ相談するとお休みの日にわざわざお店に足を運び見てく来てくださった経緯もあります。そこまでしてくださり、私たちの家のことをお休みの日にまで考えてくださっているのだと感動しました。
モールテックスも当初はキッチン、キッチンの後ろの壁、トイレ前の手洗い場、三ヶ所に使う予定でしたが、現場が出来上がってくるにつれてやっぱり変えましょうとなった箇所です。
金額の大小に関わらず、暮らしに密接するアイテムは実物に近しいモノ、そしてそれを目で見て確かめる行為はとても重要だと感じました。また、当初予定を柔軟に変更していただけるのは有り難いことだと思います。
現在施行中の方も、検討中の方も、もしお願いできるなら現場でとことん打ち合わせをさせてもらえると、具体的なイメージがわいたり、新しい発見があるかもしれません。
設計〜施工までの経験談をお話してきましたがいかがでしたでしょうか。次回からはインテリアのお話をしていきたいと思います。引き続き、どなたかの参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
照明のお話とても勉強になりました。確かに光の量や角度によって部屋の雰囲気が大きくかわれば、居心地も変わり、すなわち暮らしにも影響がでてきますよね。
現場で細かい確認作業を怠らない設計士さん。通称「実験さん(さん付けで!)」、素晴らしいですし、これまでのお話をお聞きしてこの巡り合わせはjun5さんにとって必然だったと思います。
段取り八分、仕事二分、なんて言いますが、家づくりは現場にもたくさんのヒントや出会いがありそうです。工期は少し伸びてしまうかもしれませんが、なるべく現場に足を運ぶ、とてもいいことだなと思います。
家づくりの際の一つの条件に加えてみてはいかがでしょうか。
jun5さん、ありがとうございました!
(編集:編集長)
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