【今日の読みもの】ものに込められた想いや背景を知って大切にするということ(mayu__8.7さん)
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今日の読みものは、シンプルでモダンな空間に、椅子のある光景が印象的なおうちにお住まいの@mayu__8.7(以下、mayu)さんのお話です。
今回のテーマは「お気に入りの椅子」。座るだけに限られない、椅子のある暮らしについてお伺いしました。
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見て、触れて。暮らしに溶け込むお気に入りたち
長年家具と家に携わる仕事をしている夫。昔から椅子と照明が好きでコツコツ集めてきたコレクターということもあり、我が家はお気に入りの椅子たちに囲まれた生活をしています。
私はというと、ありがたいことに近くに夫という詳しい「先生」がいるので、その椅子がつくられた背景やデザイナーについて聞き、追求して調べ、触れることで自然と椅子好きに変わっていきました。
私とTulip Chairs との出会い
フランスを代表するデザイナー、Pierre Guariche(ピエール・ガリッシュ) がデザインした「 Tulip Chair(チューリップチェア) 」。
新婚で一緒に暮らしはじめてすぐの時、夫に「この椅子は壊れたら替えがきかないからあまり座らんでね」と言われた椅子。
当初まだあまり椅子に詳しくない私は、この「座らない椅子」に対して、椅子なのに座らないなんて変なのと思っていました。
しかし、今は製造されていないSteiner社製の貴重な椅子でなかなか手に入らない一品だと知り、ほぼ座ったことがありません(笑)
そういう経緯もあり、座るものとしてだけでなくインテリアとして置いてその佇まいを愛でる楽しみ方もあるということに、椅子の世界は奥深いものだと思いました。
受け継いでいきたい家具たち
リビングに置いてあるpierrejeanneretのアームレスチェアとcharlotteperriandのベルジェスツール。
娘は椅子の上にオモチャを広げて置く台にしたり、スツールをちゃぶ台のようにしてぬいぐるみと卓を囲むようにおままごとのお茶会を開いたり。名作の椅子たちも、子どもの手にかかれば一瞬で遊び場に変身します。
ハイハイしていた頃よりずいぶん大胆に遊ぶようにはなったものの「椅子は座るもので立つものではないよ」「大切な家具だよ」と、まだ幼く分からない頃から教えていたおかげか、今のところは小さな子どもがいても上手く共存して生活出来ています。
時には夫が愛でるようにオイルでメンテナンスをし、年々といい味になる椅子や家具たち。
北欧では家具や食器などを親から子へ受け継ぐ習慣があると言います。これらの大切な家具をいつか娘が受け継ぎ、喜んで使ってくれる日がくることを願って。これからも大切にしていきたいと思います。
家の各所に置かれた椅子がまるでアートのようなmayuさんのおうち。貴重な椅子たちはその佇まいを見て愛でるものとしてある一方で、時にお子さんのおままごとの舞台になるなど、暮らしの中に自然と溶け込んでいるのも素敵ですよね。
知るほどにその魅力は奥深い椅子の世界。込められた想いや背景も含めて大切にできるものがある暮らしは、とても豊かで魅力的だなと思いました。
(編集:megu)
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