【今までもこれからも。ずっと大切にしたいもの】手に触れて想いを馳せる。両親からの贈りものと祖父母が残してくれたもの(nanan_swanさん)
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縁があって受け継いだり自分自身で購入した中で、「ずっと大切にしてきて、これからも大切にしたいもの」ってありますか。
「もの」に対して愛情を持っていたいし、そう思えるもの選びができたら嬉しいですよね。このコラムではそんな「大切なもの」についてお届けしていきます!
前回までの「大切なもの」のお話はこちら
今回は@nanan_swan(以下、swan)さんのお話です。
家族とのつながりを感じられる大切な宝物
swan
私の毎日の生活の中には、手に触れて想いを馳せる大事なものがたくさんあります。日々、追われる家事育児。家の中でも、いる時間が長い場所でもあるのが台所です。
料理をしたり、片付けをしたり、仕事をしたり。この時間を大事に過ごしたいので、周りにあるものはお気に入りのものばかりです。
料理を作るときにかかせないこの包丁は、京都の有次で両親が買ってくれました。
結婚して、夫の故郷である北海道に移住することになった私を、号泣しながら見送った父と母。両親にとって私はいくつになっても心配な子どもであり、住む場所が海を越えた北海道ということで心配だったのだと思います。
「あなたの役に立ちますように」と、この包丁を受け取ったときは胸がいっぱいになりました。
箱を開けると、包丁には私の名前が掘られていました。この包丁を使う度、沢山連れて行ってもらった家族旅行を思い出します。
京都にも沢山いきました。有次にも。美味しいものを食べたりお土産を買ったり、たわいもないことを話して笑い合ったり。この包丁を見ると、両親の大きな愛情を感じます。
この情勢の中で、天国へと旅立った私の祖父母。祖父母は東京に住んでいて、私は北海道。当時は、緊急事態宣言下で飛行機に乗るのも難しく、すごくもどかしかったです。
戦争・高度成長期と激動の時代を力強く生き抜いた祖父母は、私の憧れであり誇りでした。沢山、大切なことを教えてくれた祖父母。
我が家に飾ってある祖父が書いた絵と、祖母のお茶の道具。絵は、祖父の生まれ故郷、岐阜の美濃町です。家族・友人を大切にする祖父は、いつも豪快で皆に慕われていて、そして自分のルーツを大事に思う人でした。
「あなたがここに存在するのはご先祖様がいたからであり、感謝して毎日を生きなさい」という祖父の声が聞こえてくるようです。
祖母のお茶の道具。ずっと飾っているだけではもったいないと思い、最近お茶に通い始めました。静かなお茶のお稽古で祖母との絆を感じています。
私のずっと大切にしたいもの。家族とのつながりを感じられる品々が大切な宝物になりました。離れている家族、自分で築いた家族、かけがえのない存在に力をもらい力強く生きていきます。
swanさんの暮らしの中にある、想いを馳せる大切なもの。ご両親とご祖父母様からもらった、たくさんの愛情と教え。
日常の中でそれをふと思い出させてくれたり、いつも見守ってくれているような大切なものの存在に心が温かくなりますね。素敵なエピソードと思い出に、ご家族の絆を感じました。
(編集:maki)
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