【暮らしのインテリア】「必要なもの」と「憧れ」。どちらも兼ね備えたオーダーキッチン〜完全分離型二世帯の家(m_home_hさん)
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「暮らしのインテリア」ではすてきなお家やインテリア・整理・収納・お掃除を体現されてる方にフォーカスし、普段インスタグラムでは発信しきれない実体験をコラム形式で配信していきます。
注文住宅、マンション、アパートなどそれぞれ暮らしの中にインテリアがあり、背景には共感する点も沢山あると思います。そんな素敵な暮らしをお届けしていきます。
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シンプルさを求め辿り着いた暮らしのスタイル
お久しぶりのコラムとなりましたが、前回のコラムでは動線を意識したサニタリーとランドリールームについてお話しました。
今回はInstagramでもまだ詳細について紹介していない、キッチンまわりについてお話したいと思います。
megさんの過去のコラムはこちらからご覧いただけます。
https://mukuri.themedia.jp/posts/categories/3669661
自分だけのオーダーキッチンをつくる
「人が集まる家」というのが私たち家族の家づくりのテーマ。
キッチンで作業をしていても家族や友人たちと会話ができるようなオープンなキッチンをイメージし、間取りを決める段階で「アイランドキッチン希望」と設計士さんにお伝えしていました。
私がキッチンに求めたのは以下の2つ
1.リビングのインテリアに馴染むこと
2.生活感を見せないスタイリッシュさ
この思いを実現すべく、いくつかのキッチンメーカーのショールームを見て回りました。
最近のキッチンにはたくさんの機能が備わっていますが、そのどれもが決められた使い方しかできないような気がしたり、結局は特別なお手入れが必要になったり。
ショールームで様々なキッチンを見て私が思ったのは「自分には使いこなせそうにないな」ということ。
そして「理想のキッチンとは何か」を考え、辿り着いたのがシンプルなキッチン。シンク周りの洗剤置きラックも魚焼きグリルも要らないという結論に。
そんな時にふと思い出したのが、設計士さんに一番初めに紹介していただいたインターテックというオーダーキッチンのメーカーでした。ここなら自分たちにぴったりのキッチンを造れると思い、こちらにお願いすることに。
そして今までたくさんのショールームでキッチンの面材を見てきた中で「やっぱりモルタル調が好きだな」と思うと同時に「せっかくのオーダーキッチンなのだから本物の質感が良い」と思うようになっていきました。
設計士さんにその旨を伝え相談してみたところ、オーダーキッチンならキッチンの下地に直接塗装してもらうことも可能というのが決め手となり、お願いするに至りました。
イメージを明確に持って
私がイメージしたのは「モルタルの箱」のようなキッチン。
扉や継ぎ目をつけたくなかったのでリビング側にはあえて収納を設けず、耐久性や防汚性を考慮してモールテックスを採用することにしました。
モールテックスは色味だけでなく、コテ跡の出し方や塗り重ねるオイルの種類によっても仕上がりにかなり差が出るのが注意点。
わが家は家づくり当初、ざっくりと写真だけでイメージを伝えたので思うような仕上がりにならず、塗り直しすることになってしまいました。
モールテックスを採用する場合は、業者の方とイメージを共有するだけでなく、できればサンプルなどでどんな仕上がりが理想なのかなど、細かなところまで確認されるのが良いかと思います。
天板はステンレスのバイブレーション仕上げに。シンプルで傷なども目立ちにくく、シンクとの継ぎ目がなくてお手入れも楽なところも気に入っています。
◯オーダーキッチン設備
・水栓:グローエ
・IH:三菱/ユーロスタイル
・レンジフード:富士工業/アリアフィーナ
・食洗機:Panasonic
オーダーキッチンと聞くと「料理上手な方がお金をかけてつくるキッチン」というイメージでしたが、私のように機能はシンプルに、見た目はこだわりたいというタイプの方にもぜひお勧めしたいです。
予算的にもメーカーのキッチンとカップボードまで一式揃えるよりも、コストが抑えられたように思います。
そして何より「自分だけのオリジナルキッチン」なので、大切に使っていきたいと思う気持ちが強く、日々のお手入れも自然と頑張れるようになりました。
配置のこだわりを大切にした造作の家具たち
キッチンを考える際にアイランドキッチンと同じくらい優先度が高かったのが「キッチンとダイニングテーブルを横並びにする配置」。
わが家はまだ子どもが小さいので、食事中は側を離れられないのが現状。だからこそ隣にいながら食事の支度や後片付けができるという配置がとても重要で助かっています。
どうせ横並びにするならということで、ダイニングテーブルをキッチンと一体にし、こちらもキッチン同様インターテックさんに造作してもらいました。
◯造作ダイニングテーブル
・サイズ:幅 2000 × 奥行 900 × 高さ 720(cm)
天板はオークの突き板で、部屋全体に馴染むようにカップボードやテレビボードも同じ突き板を採用しました。
片脚でロの字のアイアン脚を、以前のコラムでもお話したリビングの鉄骨階段と同色のチャコールグレーに塗装し、空間の統一感を意識しました。
カップボードは一部のみ開き戸で、残りは全て引き出しにして収納しやすく工夫しました。取手は全てステンレスバーでキッチンと統一感を持たせて。
カップボードには食器やカトラリー、日用品のストックから子どもの本やワークまで何でも入れてあります。
冷蔵庫横にも収納をつくってもらい、食品のストックはここにまとめてしてあります。
奥行きのある収納なので収納力も抜群。扉の内側にはフックを取り付けてエプロンを掛けられるようにしました。
カップボードの隣にはスタディースペースを設けました。こちらも隣の造作棚まで全てインターテックでオーダーしたもの。
実際に暮らしてみるとこのスペースがとても便利で、子どもがお絵かきなどしていても、食事のためにダイニングテーブルを片付けなくていいのが嬉しい。
天板には埋め込み式のコンセントをあらかじめ設置したので、私が在宅勤務だった時にもここで仕事ができて本当に造ってよかったなと思える場所です。
普段はスマホやタブレットの充電スペースとして活躍しています(笑)
お気に入りは思い切って取り入れる
わが家のキッチンを見て一番印象的だと言われる背面のヘリンボーンタイル。
あれこれ飾ったりするのが苦手なのでカップボードにも実用的なものしか置いていませんが、やっぱり目を引くようなおしゃれさも欲しいという思いがありました。
モダン過ぎるのもカフェ風もなんだか自分のイメージと違うなと思っていたところ、あるキッチンメーカーのイメージ画像でこのヘリンボーンタイルを見かけて「これだ!」と即決。
やるからには中途半端にしたくなかったのと、設計士さんからのアドバイスもあって壁全面に施工することにし、見た目にうるさくならないよう目地はライトグレーに。
その結果、大満足な空間が完成しました。
カップボードの上には飾り棚をつけました。ここは私にとってインテリア雑貨を飾る場所というより普段使う頻度の高いキッチンツールを置くためのスペースになっています。
スタディースペースでは作業をしていてもお気に入りのタイルが目に入るので、モチベーションもアップします。
新居で暮らし始めて2年が経過し、長い時間をかけて考え悩みながらつくり上げたわが家は、すでに傷も多く散らかっていることがほとんど。
お気に入りのヘリンボーンタイルには子どもの保育園の作品が貼られ、憧れだった鉄骨階段には洗濯物が干してあったり(笑) 家づくり当初に思い描いていた理想の暮らしは出来ていないかもしれません。
それでも「家族と共に日々を歩んでいくのがこのお家で良かったな」とコラムを書きながら改めて思うことが出来ました。 最後まで読んで下さり、ありがとうございました!
リビングとひと繋がりの開放的な空間の一番奥に位置するキッチン。壁一面のヘリンボーン貼りのタイルがシンプルなインテリアの中で一際目を引き、より奥行きを感じさせてくれる効果がありそうですね。
オーダーキッチンや造作家具と聞くと、確かになんだかちょっと敷居が高いイメージがありましたが、シンプルにしたいからこそオーダーにするという考え方にとても納得させられました。
付いていたら便利だったり、あっても困らないものにお金をかけるより、本当に必要なものに絞った方が使い勝手もいいでしょうし、結果的にコストカットにもなるなんていいとこどりですよね!
併せてオーダーしたというカップボードやダイニングテーブル、スタディスペースに至るまで素材やカラーにもこだわり、キッチンだけでなくLDK全体の統一感を意識しているからこそまとまりがありますね。
まだまだ小さいお子さんがいる暮らしの中で、キッチンに立ちながらお子さんの様子も見るための配置や動線もとても参考になりました。
どんな家にしたいか、どんな暮らし方が理想なのかそれを考えた時にmegさんがテーマとした「人が集う家」。今はまだそんな機会も少ないかもしれませんが、この広々と明るい空間の中でご家族やご友人と楽しく過ごす、そんな光景をまたぜひ見せていただきたいなと思いました。
megさん、ありがとうございました!
(編集:megu)
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