【暮らしのインテリア】家から巣立つその日まで快適に。勾配天井と窓からの眺めが心地よい個室〜素朴さの中に小さな贅沢を散りばめた21坪の平屋(hy___home21さん)
いつもムクリをご覧いただきありがとうございます。 「暮らしのインテリア」ではすてきなお家やインテリア、整理・収納、お掃除を体現されてる方にフォーカスし、普段インスタグラムでは発信しきれない実体験をコラム形式で配信していきます。 注文住宅、マンション、アパートなどそれぞれ暮らしの中にインテリアがあり、背景には共感する点も沢山あると思います。そんな素敵な暮らしをお届けしていきます。 インテリア中心のコラム・記事は一覧はこちらよりご覧いただけます。 オンライン授業の支えになり、将来の夢につながった部屋 執筆者:yumi(@hy___home21)さん 今回のコラムは、コンパクトでありながら好きなものをきちんと取り入れた個室についてお話しさせていただきます。 我が家には寝室と娘の部屋の2つの個室があり、今回は娘の部屋についてお話しいたします。 yumiさんの前回のコラムはこちら https://mukuri.jp/article/interior/7331178/ 南北に並べた2つの個室 朝日とともに目覚められる環境にしたくて、2つの個室は東に面して南北に並べて配置しました。 2回目のコラムでお話ししたように東面には住宅があるため、居室を南少しはり出すことで庭も周りからの視線が気にならないプライベート空間になっています。 小さな平屋で2つの個室を並べると気になるのはやはり音問題。 少しでも軽減できればと思い、隣合う壁面にそれぞれクローゼットと本棚を配置しています。 2つの個室は図面上でみるとほぼ同じ広さですが、天井の形状や内装、照明でこんなにも変わるんだというところがあります。 今回のコラムは娘の部屋、次回のコラムでは寝室についてお話しいたしますので、合わせてご覧いただければと思います。どなたかの参考になれば嬉しいです。 少しでも快適にオンライン授業を受けられるように コロナ禍とともに大学生となった娘は100%オンライン授業の日々。 1年生の時は毎日早朝から深夜までパソコンに向かうだけの授業に精神的にかなりつらい状況で、 新築計画を開始したのはちょうど入学した年の秋でした。 巣立ちが早かった長男、次男と同じように数年で巣立って行くであろう彼女には、できるだけ快適な環境で暮らしてほしいし、気持ちよく授業を受けられたらなと思い、東の眺望と南の森が見える東南の部屋にしました。 秋は紅葉、春は桜に囲まれる最高な部屋です。 勾配天井がもたらす開放感 娘の部屋はクローゼットを省くと約6畳。 勾配天井にしたことで寝室に比べるとかなり広く感じます。 入って正面の東の壁面には2.6mのカウンターを造作し、下部には細々したものを収納できるボックスも設置しました。 このカウンターとL字でつくった大容量の本棚スペースは最初こそがらーんとしていましたが、今ではこの2年で読んだ本がずらりと並ぶように。 その横に配置したクローゼットは、建具ではなくロールスクリーンにしました。 折れ戸は頻繁に建付け調整が必要な上に内部の清掃がしにくいという機能性面と、建具の範囲が大きいので内装デザインの邪魔になるという2つの理由からです。 ロールスクリーンを開けると全てが見渡せるクローゼットは、整理もしやすくおススメです。ちなみに本棚の上は隣の寝室のドアのラインまで4畳分の屋根裏収納になっています。 憧れの海外風インテリア 内装は海外風インテリアにして、グレーベースでスタイリッシュな部屋にしたいという娘の要望でコーディネートしました。この部屋だけサッシの内観色はブラックにしています。 スタイリッシュな中にも温かみを感じられるように、床はLDKと同じくオークのスモーク塗装、 窓台や巾木、カウンターなどの造作材はタモ材のスモーク塗装です。 グレーベースにしたいというリクエストを叶えるため、このお部屋は漆喰ではなく壁紙にしました。薄いグレーをベースにアクセントは少し濃いめのグレー、暗くなり過ぎないように天井は白に近いグレー。 3種類とも和調の壁紙を使用しているので海外風インテリアでもあり、実はこっそりジャパンディインテリアでもあります。 ドア色の選択肢 LDKからつながる個室の場合、個室内の雰囲気をLDKとは変えたいものの、LDK側のインテリアとの兼ね合いからドアの色で悩まれる方も多いのでは?と思います。 キッチン袖壁の向こうにちらっと見えるハイドアが娘の部屋の入り口で、全体で使っている木に合わせたオークです。この配置も個室への入り口が見えにくいように配慮しています。 そしてドアの個室側はアクセントの壁紙に合わせたダークグレー。 お気づきでしょうか?面ごとに色が選べるドアを採用しています。 これは本当におススメでお客様にもよくご提案しています。 娘の意識を変えた照明計画 照明のベースとして調光調色のダウンライトを3灯、窓辺には眩しさを抑えられた電球が入ったガラスのペンダントライトを2灯、ベッドの枕元は自在に方向を変えられるコンパクトなスポットライトに。 勉強をする時間、本を読む時間、音楽を聴く時間、シーンごとに使い分けができるように1室多灯計画にしています。満月の夜は真っ暗にして月明かりだけで楽しんだりも。 この部屋だけでなく家全体の照明計画にこだわりました。 最初は「暗い!」と照明を次々と点灯していた娘も、照明がもたらす空間の心地よさを知ってからは興味を持ちはじめ、「照明の道」に進む選択をすることに。 今では照明についてのあれこれを語り合うのが楽しいひと時です。 あと数年で家を出ていく娘さん、オンライン授業の辛い姿を見ていたyumiさん。 一番快適に過ごせそうな東の眺望と南の森が見える東南の部屋を用意した気持ちが伝わってきました。棚にたくさん並んだ本を見るだけで、この部屋で過ごす充実感がよくわかります。 ほぼ同じ広さという次回の寝室との違いも楽しみです。yumiさん、ありがとうございました! (編集:kaori) 関連するコラム 10年以上かけて出会った、森暮らしを実現できる土地〜素朴さの中に小さな贅沢を散りばめた21坪の平屋(hy___home21さん) 四季を感じるキッチンダイニング。家族との会話や、人との繋がりが生まれる場所〜素朴さの中に小さな贅沢を散りばめた21坪の平屋(hy___home21さん) ムクリのコラムはこちらより一覧でご覧いただけます yumiさんのインスタグラムはこちら